投資信託の利回りの計算方法(通常分配の場合と特別分配の場合の違い)

投資信託を買うときに注目するのが、分配金の利回り(≒金利)です。

投資信託の分配金利回りの計算方法は主に2種類あります。

どちらも計算式そのものは簡単ですが、インターネット上で分配金利回りランキングなどを確認する時には、どのような時にどういった計算方法が使われるのかを理解した上で、取捨選択する必要があります。

投資信託の利回りの計算式が全て同じだと思っていると、購入した後になって初めて異変に気づくことになってしまいます。

投資信託の分配金の利回りの計算方法(利率)

まずは単純な利回りの計算方法です。

投資信託の利回りは、過去一年間の実績によって算出することが可能です。(分配金額×12ヶ月)÷保有口数×100を、パーセントにて表した値であり、投資信託の結果を知るために必要な数値となります。

例として、購入する投資信託の基準価額が10,000円の場合で分配金の支払い方法による計算の違いを挙げていきます。

年に1度の分配金の場合の利回りの計算

年に1度の分配金の場合は計算は簡単ですね。

「分配金÷基準価額×100(%)」が利回りの計算式です。

例えば1年間に1度だけ500円の分配金が支払われる基準価額が10,000円の投資信託であれば、500円÷10,000円×100=5%です。計算も簡単ですね。

毎月分配金が出る場合の利回りの計算

毎月分配金が出る場合は単純に毎月の分配金に12をかければあとは上記の年に1度の場合と同じです。

「毎月の分配金×12÷基準価額×100(%)」が利回りの計算式です。

ようは年間にもらった分配金を合計して基準価額で割るということですね。

例えば毎月40円の分配金が支払われる投資信託なら、40円×12か月÷10,000円×100から算出される4.8%が受け取れる利回りです。

分配金が一定ではない場合の利回りの計算

また分配金が常に一定とは限りません。

例として基準価額は10,000円、分配金が1年に1度支払われる商品を3年間保有したとします。

3年後までに基準価額が10,000円を1度も下回ることなく、1年目は500円の分配金、2年目は600円、3年目は700円であれば、合計1,800円が貰えたわけです。つまり得られる利回りは、年間6%だったということになります。

投資家を悩ませる「特別分配(タコ足配当)」での利回りの計算方法

投資信託は、運用会社が投資家から集めたお金を元手に投資をし、運用成果から分配金を払うといった商品です。

募集開始時の基準価額は元本を指しますので、運用成績が悪ければ元本割れを起こしてしまいます。

元本割れを起こしていても、投資信託である以上、決められた日数に応じて分配金を投資家へ支払わなければいけません。

では元本割れを起こしている場合、どこから分配金が発生するのでしょうか。

それは投資家から集めたお金(元本)を分配金として払い込んでいるだけなのです。

ようは元本を切り崩して配当を支払っている状態、これを特別分配(タコ足配当)と言うのですが、この特別分配によって利回りの表現方法は複雑化してしまいます。

例をみてみましょう。

仮に基準価額10,000からスタートした投資信託が、1年後に5,000円まで下がったとしましょう。1年間で500円の分配金を受け取れたのであれば、一見すると500円÷10,000円×100から算出される5%が利回りのように思えます。

500円÷10,000円×100=5%

しかし実際には、下がった基準価額(5000円)で計算すると利回り10%であると判断されてしまうのです。

500円÷5,000円×100=10%

基準価額が下がっているので実際は損しているのに利回りの数字は高く見えていますね。

分配金の利回りは高いし、分配金はちゃんと支払われているけど、基準価額(購入時の資金)は半額になっているため、実質の利回りはマイナスです。

こういった計算では、元本割れを起こしている投資信託ほど、表示されている利回りは高くなりがちです。

年間利回り20%超えの投資信託を見つけたとしても、基準価額が大幅に下落しているだけという可能性も多いに考えられます。

投資信託を選ぶときは、単純に利回りだけで判断するのではなく、基準価額の推移も考えて商品を選びましょう

なぜ基準価額が下がったのかが重要

基準価額が下がった商品ほど利回りが高くなるというと、なんだか詐欺のようなイメージを持ってしまうかもしれませんが、そんなことはありません。基準価額が下がっている分利回りが高くなるのは本当です。

その時に買う価格と分配金で計算するのが利回りですからね。

買った後も基準価額が下がり続けると損をしてしまうので注意が必要ですよ、ということです。

買った後に基準価額が上がれば「安くなったタイミングで買えた」ということになります。

安くなったタイミングで買ってその後に基準価額が回復したら、高い利回りで分配金がもらえて、売るときには売買益も出るということにもなります。

ようは、なぜ基準価額が下がったのか?一時的に下がっただけなのかその後も下がり続けそうなのか?どこかで回復しそうなのか?など、分配金の利回りだけでなく今後の基準価額の推移も考えて商品を選びましょうということです。

2016年2月2日 投資信託の利回りの計算方法(通常分配の場合と特別分配の場合の違い) はコメントを受け付けていません。 投資信託の基礎知識